スペシャルインタビュー

およそ120店舗が軒を連ねる全蓋式アーケードの「オリオン通り商店街」

宇都宮オリオン通り商店街
宇都宮オリオン通り商店街

宇都宮市の中心部に位置する「オリオン通り商店街」。「東武宇都宮」駅の駅前から約500mにわたっておよそ120店舗が軒を連ねるアーケード商店街で、小さな子どもを連れたご家族から学生、ご年配の方まで幅広い層に親しまれている。
今回は「宇都宮オリオン通り商店街振興組合」の理事長を務める「堺屋商店」の長島俊夫さんを訪ね、「オリオン通り商店街」の歴史や地域との関わりなどについてお話を伺った。

3つの商店街が協力して発足した「オリオン通り商店街」

駅を降りてすぐの所にアーケードがある
駅を降りてすぐの所にアーケードがある

――「オリオン通り商店街」の概要や歴史について教えていただけますでしょうか?

長島さん:「オリオン通り商店街」の歴史はホームページにも簡単にまとめられておりますが、1948(昭和23)年12月に任意組織として発足したのがはじまりです。 当時の江野町、一条町、曲師町の3つの商店街が協力して「オリオン通り商店街」を形成し、宇都宮市の中心部に位置する広域商店街として発展してきました。
アーケードのある商店街というのが特色のひとつになっていますが、1967(昭和42)年に全長280mの全蓋式アーケードが設置されると、県内初の取り組みとして広く注目を集めました。現在は「東武宇都宮」駅の駅前からバンバ通りと呼ばれる二荒山神社の前の通りまで約500mにわたってアーケードが設置されています。

およそ120店舗が軒を連ねている
およそ120店舗が軒を連ねている

現在の「オリオン通り商店街」は江野町の「宇都宮オリオン通り商店街振興組合」と曲師町の「オリオン通り曲師町商業協同組合」という2つの商店街によって構成されています。
加盟しているお店はそれぞれ60〜70店舗ほどで、飲食店やカフェ、食料品や衣料品を取り扱うお店から時計や宝飾品、楽器の専門店など個性的なお店まで揃っています。

約60店舗で構成される「宇都宮オリオン通り商店街振興組合」

――商店街のお店また堺屋商店についてもご紹介願います。

「堺屋商店」
「堺屋商店」

長島さん:東武宇都宮」駅の駅前から釜川のあたりまでが江野町の「宇都宮オリオン通り商店街振興組合」になるのですが、加盟店は現在60店舗ほどになります。戦前から続くお店もあり、「きものとらや」さんはもともと呉服屋さんで大正時代から続いていますし、「時計・宝石タケカワ」さんも1915(大正4)年の創業より100年以上続く歴史のあるお店です。
当店(堺屋商店)も1869(明治2)年に創業した乾物の専門店で、創業より150年を迎えました。近頃は卸よりも個人のお客さまが多く、かつおぶしや昆布を求めていらっしゃる方が多いですね。特にかつおぶしは近くで取り扱っているお店も少ないので、ご年配の方がよくお見えになります。

お話してくださった長島俊夫さん
お話してくださった長島俊夫さん

またお正月が近くなると、おせちで使う材料を買い求めに来る方が多いですね。このあたりの地域はまだおせちを作るご家庭が多いので、松前漬けに使うスルメや数の子、昆布巻きのかんぴょうなど、ご家庭の味を大切にされているように感じます。
一方、飲食店につきましては個人のお店が中心になっています。 「一条町食堂」さんのように60年以上続くお店もありますし、タピオカのお店やカフェ、居酒屋など新しいお店も数多くあります。

宇都宮アンテナショップの「宮カフェ」
宇都宮アンテナショップの「宮カフェ」

8月の第1金曜日から4日間にわたって開催される「オリオン七夕まつり」

――商店街で開催されるイベントや取り組みについて教えてください。

長島さん:商店街で開催される代表的なイベントのひとつに「オリオン七夕まつり」があります。1960年代から続く取り組みで、毎年8月の第1金曜日から翌月曜日にかけて4日間にわたって開催されます。
昨年は新型コロナウイルスの影響により中止となりましたが、例年は地元の幼稚園や学校などが七夕飾りを掲出してくれて、商店街が華やかな雰囲気に包まれます。親子で七夕飾りを見に来てくださる方も多く、宇都宮の夏の風物詩となっています。
また「宇都宮オリオン通り商店街振興組合」として開催しているイベントとしては、「オリオンバザール」というフリーマーケットがあります。以前は「オリオンナイトバザール」として開催していたものですが、1997(平成9)年から続けているので2021(令和3)年でもう24年になりますね。
また8月の「ふるさと宮まつり」に合わせて行う「おばけ屋敷」も商店街ならではの取り組みです。「オリオンACぷらざ」というギャラリースペースがあり、毎年、仕掛けを変えながらもう10年近く続けています。小学生や中学生、子ども連れのご家族もいらっしゃる人気のイベントです。

過去に実施されたオリオン通り七夕祭りの様子
過去に実施されたオリオン通り七夕祭りの様子

地域の学校や幼稚園と連携して行う学校行事や教育活動

――地域の学校や幼稚園などとの関わりがありましたらお聞かせください。

長島さん:「オリオン七夕まつり」で七夕飾りを掲出していただいていることもそうですが、地域の学校や幼稚園などとの関わりも多くあります。
例えば創立140年以上の歴史がある「西小学校」という学校が近くにあり、「ベストフェスタin西」という発表会を毎年オリオンスクエアで開催しています。
子どもたちによる歌や劇もありますし、オリオンACぷらざでは絵画展も行います。一般の方の目に触れる場所で発表したり、作品を展示したりするという機会はなかなか無いでしょうから良い経験になると思います。

絵画展も開催される「オリオンACぷらざ」
絵画展も開催される「オリオンACぷらざ」

また「中央小学校」では小学校5年生と6年生が参加する「未来体験」という行事がありまして、商店街のお店を訪ねて仕事の体験をしていただきます。
過去には「下野新聞まちなか支局」で取材方法を教えてもらって実際にインタビューをしてみたり、「宮ラジ」というコミュニティFMの放送局ではラジオ番組に出演させてもらったりしたそうです。
当店では商品の袋詰めを体験してもらいましたが、商店街にある20以上ものお店や事業所に協力をしていただいて毎年実施しています。地域と商店街とを融和させる大切な取り組みのひとつだと思っています。

2020(令和2)年10月にリニューアルオープンした全天候型の屋外広場「オリオンスクエア」

――現在、特に力を入れて取り組んでいる活動や今後注目すべきイベントなどがありましたら教えてください。

長島さん:ひとつはコロナ禍で飲食店のテラス席に注目が集まっていますが、「オリオン通り商店街」では約5年前から「オープンカフェ」に取り組んでおり、道路占用許可の特例によって、道路上にイスやテーブルを設置できるようになっています。
中心市街地に新たなにぎわいの創出や回遊性の向上を図ることを目的に、行政や警察と協議しながら進めて来たのですが、今では30店舗以上ものお店が取り組んでいます。「宇都宮まちなかオープンカフェMap」というリーフレットもありますので、まちなかを散策するときにぜひ参考にしてみてください。

「オリオンスクエア(宇都宮市オリオン市民広場)」
「オリオンスクエア(宇都宮市オリオン市民広場)」

また商店街には「オリオンスクエア(宇都宮市オリオン市民広場)」という屋外広場がありまして、2020(令和2)年の10月に改修工事が完了してリニューアルオープンいたしました。
以前はステージのまわりにだけ屋根がついていたのですが、アーケードからステージまで続く大きな屋根が新たに設置されたので全天候型の施設として利用できるようになりました。リニューアルオープンしてからは屋外施設という利点を生かして、感染対策をしながら徐々にイベントの開催も再開されているようですね。

宇都宮フラッグアート
宇都宮フラッグアート

さらに今後注目していただきたい取り組みとしては、「宇都宮フラッグアート」があります。タテ約2.5m×ヨコ約2mの大きな白い布に絵や書を描いた作品などがありました。昨年は市内の小学生、一般市民など5団体が制作した計13点のフラッグアートを約1ヶ月間にわたり商店街に掲出しました。
こういった人が集まれるイベントを企画して開催するというのも商店街にとっては大切な役割だと思っています。

災害も少なくて、生活利便性のある暮らしやすい住環境

――最後に、今後このエリアに住む方に向けてメッセージをお願いします。

2023(令和5)年3月開業予定のLRT(ライトライン)
2023(令和5)年3月開業予定のLRT(ライトライン)

長島さん:実際に住んでいると自分の街の魅力というのはなかなか感じられないこともあるのですが、宇都宮は溶け込みやすい雰囲気なので、他の地域から移り住む方にとっても住みやすいのではないかと思います。都心部と比べれば物価も安いし、商店街のあるこの辺りは買い物できる場所もたくさんあって、住環境としても便利で良いですね。
あとは災害が少ないのが一番。一昨年の台風19号で田川が溢れて被害があったというのはありましたが、ここ数十年を振り返ってみても大きな災害というのは無かったと記憶しています。
他には栃木県はプロスポーツが盛んで、サッカーの「栃木サッカークラブ」やバスケットボールの「宇都宮ブレックス」、日光にはアイスホッケーの「H.C.栃木日光アイスバックス」、自転車関係では「宇都宮ブリッツェン」というチームもあり、プロスポーツを間近で体感することができます。宇都宮市内で行われる「クリテリウム」という自転車レースが開催される時は、商店街からも人を出して警備やお手伝いをしています。
また最近ではLRTの勉強会なども開催されていて、「オリオン商店街」のあるJR「宇都宮」駅の西側への延伸にも関心が高まっていますね。
商店街としては今後も地域の暮らしや商店街の活性化を目指した取り組みを進めて行く予定ですので、引越して来た際にはぜひ商店街にお越しいただけると嬉しいです。

宇都宮オリオン通り商店街振興組合

理事長 長島俊夫さん
電話番号:028-638-4030

所在地:栃木県宇都宮市江野町
URL:http://www.orion.or.jp/index.html
※この情報は2021(令和3)年4月時点のものです。